SKD61 と SKD6 はどちらも熱間工具鋼の一種ですが、組成と特性が異なるため、さまざまな用途に適しています。
- 構成: SKD61は日本のJIS規格の熱間工具鋼で、ASTM、AISI規格のH13工具鋼に相当します。通常、その構成には次のものが含まれます。
- カーボン(C):0.32-0.45%
- クロム (Cr): 4.75-5.50%
- モリブデン (Mo): 1.10-1.75%
- バナジウム (V): 0.80-1.20%
- シリコン(Si):0.80~1.20%
- プロパティ: SKD61/H13は、高い靭性と耐熱性の優れた組み合わせで知られています。被削性、耐摩耗性に優れ、約 50 ~ 52 HRC までの焼き入れが可能です。アルミニウムや亜鉛のダイカスト金型、鍛造金型、押出金型の製造に広く使用されています。
SKD6 (H11):
- 構成: SKD6もJIS規格で定められた熱間工具鋼で、ASTMやAISI規格のH11工具鋼に相当します。通常、その構成には次のものが含まれます。
- カーボン(C):0.32~0.42%
- クロム (Cr): 4.50-5.50%
- モリブデン(Mo): 1.00-1.50%
- バナジウム (V): 0.30-0.60%
- シリコン(Si):0.80~1.20%
- プロパティ: SKD6/H11は熱疲労割れに対する優れた耐性が特徴で、高温や加熱と冷却を繰り返す用途に適しています。靭性に優れ、熱処理後の硬度も高く(45~50HRC程度)、ホットパンチ、ダイカスト金型、鍛造金型などによく使用されます。
主な違い:
- 構成: SKD61(H13)はSKD6(H11)に比べクロム含有量が多く、耐熱性、靱性に優れています。
- アプリケーション: SKD61(H13)は、ダイカスト金型や押出金型など、より高い耐熱性と靱性が要求される用途に最適です。 SKD6(H11)は耐熱疲労性に優れているため、熱間鍛造などに適しています。
- 硬度: SKD61 (H13) は通常、SKD6 (H11) と比較して熱処理後により高い硬度を実現します。
要約すると、SKD61 (H13) と SKD6 (H11) はどちらも熱間工具鋼ですが、組成とその結果得られる特性の違いにより、耐熱性、靱性、熱疲労などの特定の特性が求められるさまざまなタイプの熱間加工用途に適しています。抵抗力が必要です。